簡単に分かるスキューバダイビングの始め方【魅力や注意点も網羅】

皆さんもスキューバダイビングの魅力や情報を耳にしたり、美しい海に潜るダイバーをテレビや雑誌で目にすることはありますよね。しかし自分とは無関係に感じて、あまり始め方や注意点まで真剣に見ていなかったりしませんか?

筆者は海外旅行が大好きで旅行情報をよく漁っているのですが、最初の頃はダイビング情報を全て読み飛ばしていました。今考えると「非常に勿体ないことをしていた」と感じるので、皆さんにも溜め込んだ経験や情報を共有しますね。

 

困りネコ
・海に潜った経験なんて一度もないけど、スキューバダイビングって誰でも簡単にできるものなの?
・海外旅行を予定しててダイビングの情報を目にしたんだけど、私でも海亀と泳いだりできるかな?
・お金はあるのに趣味がなくて暇なんだけど、何かいい案ないかな?散歩はもう飽き飽きだよ。

 

と感じている方に向けて、世界50ヵ国を旅して海に潜りまくったワンダラーが、スキューバダイビングの始め方や魅力を網羅的にご紹介します。

筆者のダイビングライセンスはAOW、潜った本数は過去8年で120~130本程度です。決して少ないとは思いませんが、プロダイバーの方に言えることは何もないので予めご了承ください。

この記事を読むと、スキューバダイビングに詳しくなり、趣味が増える可能性が上がります。

 

知りパカ
それではまずスキューバダイビングについて説明します

 

スキューバダイビングとは

スキューバダイビングとは、上の写真のように酸素ボンベやフィンを身に着けて船やビーチから飛び出し、2名以上のグループで水深40mまでの水中遊泳を30~50分ほど楽しむアクティビティです。

特殊な装備により浮力と酸素を確保できますので、泳げる泳げないは無関係です。因みに筆者はカナヅチなので全く泳げませんが、ダイビングの装備があれば水中でもへっちゃらです。また、ツアーに参加することで必要な機材は全てレンタルできますので、「道具は何も持っていない」という方でも問題ありません。

実際にスキューバダイビングを行う為にはCカードと呼ばれるライセンスが必要ですが、Cカードを持っていない方でも体験ダイビングに参加して実際の海に潜ることが可能。この場合は20~30分程度の簡単なレクチャーを受けてから水深6mまでの比較的浅い場所で水中遊泳を楽しみます。

体験ダイビングへの参加は、ダイビングショップのホームページやエクスペディアのような現地オプショナルツアー取扱いサイトから申し込めます。国内外問わず、海の近くへ行かれる方は1度参加してみると良いかもしれませんね。

 

スキューバダイビングの魅力

人生が変わるとまで言われるスキューバダイビングでは、地上では決して見ることの出来ない神秘的な水中世界を自由に探検することが可能です。一言で「自由に探検」と言ってもやれることは様々ですが、具体的にどんな楽しみ方があるのかと言うと

  • 海亀や美しい魚とサンゴに囲まれて竜宮城気分を味わう。
  • 大型回遊魚、マンタ、イルカの群れに混ざって泳ぎ回る。
  • ジュゴンやマンボウといった珍しい生物と写真を撮る。
  • 沈没した巨大タンカーやセスナ、更には遺跡を探索する。
  • 水中ライト片手に夜の海や海中洞窟を探索する。

 

ダイビングの魅力を言葉で伝えるのは非常に難しいのですが、一言でまとめると「重力から解放された非日常で目の当たりにする壮大な景色と海洋生物」ですかね。海底が眼下の遠い場所にあると、まるで魚と空を飛んでいるように感じますよ。

また、スキューバダイビングでは同じツアーに参加した人達やガイドと一緒に海に潜ります。ダイビングという共通の趣味を持つ人達と、半日から長い時には1週間近く船と海で楽しい時間を共有します。

船からイルカや海亀を探したり、写真を見せ合ってSNSの連絡先を交換したり、一緒に昼食を取ったりとイベントが盛り沢山ですので、初対面でも交友関係が広がり易いですね。ダイビングは友達を作るのが比較的簡単な趣味なんですよ。

 

スキューバダイビングの(デ)メリット

先述した「魅力」だけでも十分にメリットと呼べますが、スキューバダイビングには健康面でも嬉しい効果が多数あります。メリット⇒デメリットの順番で見てみましょう。

 

スキューバダイビングのメリット

水泳を想像していただけると分かり易いかと思いますが、スキューバダイビングは全身の筋肉を使う有酸素運動ですので、血流が良くなるのは勿論のこと、脂肪の燃焼、心肺機能の向上、新陳代謝アップなども期待できます。水中ではひざや腰にかかる負荷が減りますので、身体を痛めることなくダイエットが行えますよ。

実際に痩せるためには摂取カロリー<消費カロリーにする必要があるので、お酒や食事を控えつつ頻繁にダイビングを行うことが条件になるかと思いますが、基礎代謝は一度上げてしまえば中々落ちるものではないので、短期集中でダイビングをするのはありですね。

また、ダイビング中は重い機材を身に着けた状態で身体のバランスを維持する必要があるため、インナーマッスルも効率よく鍛えられます。インナーマッスルを鍛えると姿勢が良くなり、内臓が正常な位置に戻り、身体のラインが美しくなると言われていますね。

 

スキューバダイビングのデメリット

日本国内の温かい海に潜ろうと考えると、スキューバダイビングは夏にしかできません。そして「近場の海の透明度が低いから、遠出をして写真のような美しい海で潜りたい」と考えると、必然的に旅行とセットになり時間(連休)が必要です。

ダイビングは他の趣味に比べてお金もかかります。機材のレンタル代と送迎代を合わせると、1回のダイビング(船から2~3本)には最低でも1.5~2.5万円は必要。更に極めようと考えると、ライセンスをランクアップしたり、高価な機材を購入したり、海外のダイビングスポットに足を運んだりと相当な出費になります。

また、ダイビングのようなマリンスポーツは肌や髪を痛める可能性があります。日焼け対策を徹底したり、海から出る度に真水で髪を流せばダメージは軽減されますが、どうしても0にはできませんよね。

 

スキューバダイビングを始める流れ

体験ダイビングでのお試しダイビング以外でスキューバダイビングを行うためには、Cカードと呼ばれるライセンスが必要不可欠です。Cカードは潜水士資格(国家資格)とは異なり、民間の指導団体が発行している、ダイビングの知識・技能の習得を証明する認定証のこと。

Cカードはダイビングショップの催行するCカード講習に参加し、学科講習とプールや海での実習を規定の回数行うことで入手可能。取得することで本格的に深い海でダイビングを楽しむことが出来るようになります。

「県名 ダイビング Cカード取得」といったキーワードで検索すれば身近なダイビングショップが見つかりますので、ダイビングショップの催行する無料説明会に参加するか、説明会を飛ばしてインターネットで申し込みを行いましょう。

Cカード講習の相場は大体3~6万円程度(セールの内容により異なる)で、取得に必要な期間は平均すると3日間程度です。休みは連続している必要がないので、忙しくて連休が取れないという方でも問題ありません。また、水着とタオルさえあれば良いので専用の機材は不要です。

 

Cカード講習での流れ

学科講習(1日):テキストと映像資料を使いながら器材の取り扱い方やトラブルへの対処法など、安全にダイビングを行う方法を学び、最後に確認用の小テストを受けます。

プールと海での実習(2~3日):ウェットスーツや特殊なダイビング機材を身に着け水に入ります。水に慣れてから、学科講習で習ったことを実際に水中で行うプロセスです。

ダイビング未経験の方が最初に取得する初級ライセンスの取得難易度は非常に低く、ガイドに従っておけば問題なく手に入ります。一応、学科講習の最後に小テストがありますが、落とす為のものではないので合格率はほぼ100%です。

また、近年ではパソコンやスマートフォンで学科講習が受けられる「Eラーニング」が登場しており、自分の好きな時間・場所で勉強することが出来るようになりました。Eラーニングを活用すれば、学科講習を受けにダイビングショップに行く必要がなくなります。

 

Cカード取得後の流れ

Cカード講習が終了すると、ダイビングショップを通してダイビングの民間の指導団体から自分の名前と写真の入ったCカードが発行されます。Cカードがあれば機材をレンタルして本格的にスキューバダイビングを楽しむことが可能ですので、潜りたい海を探すところから始めましょう。

本屋に並んでいるダイビング雑誌を見て決めたり、ダイビングショップが催行するツアーの情報を定期的に確認して探す感じです。ダイビングスポットによっては初心者に不向きな場所もありますので、難易度も併せて確認してください。

何度かツアーに参加してダイビングに慣れてきたら、フィンやマスクといった安価な軽機材を購入したり、1つ上のライセンスを取得するのが一般的な流れです。

 

スキューバダイビングのライセンス(Cカード)について

ダイビングのライセンスは色々な民間のダイビング指導団体が発行しており、発行する団体によって講習の中身や基準が異なります。世界的に有名な団体だけでもPADI、NAUI、CMAS、BSAC、SSIと種類がありまして

  • PADI(パディ):1966年にアメリカで設立された最も知名度の高い団体であり、全世界のダイバーの60%を占めるとも言われている。
  • NAUI(ナウイ):1960年にアメリカで設立された信頼の厚い団体であり、優れたカリキュラムで1人1人に合った指導を行うことで有名。
  • CMAS(シーマス):1959年にフランスで設立された世界水中連盟であり、ダイビングを含めた水中活動の支援や指導を行なっている団体。
  • BSAC(ビーエスエーシー):1953年にイギリスで設立された団体であり、ダイビング中の安全を最優先に考えた指導を行うことで有名。
  • SSI(エスエスアイ):1970年にアメリカで設立された経験重視の団体であり、厳しく時間はかかるが質の高い指導を行うことで有名。

 

Cカード講習を行うダイビングショップのサイトには、必ずCカード発行元の指導団体名が書かれています。発行元の団体によってライセンスが取得可能な年齢にも差がありますが、下限は10~15歳で上限はなし、更新は不要で一生涯有効(再発行は可能)というのが通念かと思います。※15歳未満の方には制限が付く場合が多いので要確認。

また、ダイビングのライセンスにはランクの概念があり、ランクによって潜れる深さや潜る際の同伴者の有無が変わります。自動車免許のように普通車⇒中型⇒大型とランク(レベル)を上げて取得していく感覚ですね。※自動車免許よりは安くて簡単ですし、特に上を目指す義務はありません。

 

アクアギフトがスペシャルセールを開催中

BSACのライセンスであれば、池袋と横浜に店舗を構えるアクアギフトというダイビングショップが毎月先着10名様限定でセールを行っています(2022/08現在)。今なら約2万円(機材のレンタル代込み)で、世界中で使える一般的なCカードを取得できますよ。

お1人様でも参加でき、実習を行う海やプールまでの無料送迎付きでおすすめなので、企業ページのリンクを置いておきますね 【アクアギフト】ダイビング国際初級ライセンス取得

 

海外でスキューバダイビング

日本の沖縄もダイビング向きで非常に美しいのですが、地球規模で考えると他にも凄い場所は沢山ありますし、海外に足を運ぶメリットも多いんですよ。例えば夏を待たなくても温かい海で潜れるとか、日本にはいない大型の海洋生物に会えるとか。

また、海外でスキューバダイビングを行う場合は、海外旅行(観光)とダイビングが同時にできますよね。例えばハワイ、グアム、サイパン、オーストラリアなんかは、観光でもダイビングでも日本人から人気です。

上記の他にも、フィリピン(セブ島)、タイ(タオ島)、インドネシア(バリ島)のような東南アジアのビーチリゾートでは、日本よりも安くライセンスが取得できる可能性が高いですね。飛行機代や宿泊費まで加味すると日本の方が安いですが、バカンスだと思えばお得感がありますよね。

実際に「海外でダイビングをしてみたい」という方のために、アドバイスを5つほどまとめておきました。下の✚マークをタップすると見られるので、興味がある方は確認してください

海外でダイビングされる方へのアドバイス

  1. 海外でダイビングをする場合、日本のダイビングショップから飛行機代込みのフルパッケージツアーに申し込むと割高なので、現地のダイビングショップからツアーに参加した方がお得です。空港ピックアップ&ホテル解散にしてもらえると時間も出費も抑えられますので、できる方は航空券・ホテル・ツアーを別々に手配しましょう。
  2. 海外のダイビングショップには日本人が常駐している場所も多いので、英語が全く話せない方でも安心してダイビングが楽しめる可能性が高いです。不安な方は前もって日本語対応スタッフの有無を確認しておきましょう。
  3. 海外でライセンスを取得する場合、日本にいる間にEラーニングで学科講習を終わらせておきましょう。海外での貴重な1日を無駄にしなくて済みます。
  4. ダイビング後の12~18時間は減圧症を防ぐために、飛行機に乗ることができません。間違えて帰国のフライト前にダイビングツアーを予約しないように注意しましょう。
  5. 海外旅行保険には必ず加入しておきましょう。スキューバダイビングは「危険なスポーツ」に該当しないため、スカイダイビングやロッククライミングと異なり海外旅行保険の適用範囲内です。

 

ダイビングにおすすめの国1選

当サイト(WANDERERS)自体が海外旅行サイトなので、おすすめの国を列挙するととても長くなるのですが、1ヵ所に絞るとすればパラオです。パラオは日本の南(直行便で4.5時間の場所)にある常夏の島国。

パラオはスキューバダイビングの聖地とも呼ばれており、世界中のダイバーが一生に一度は潜りたいと憧れる場所。ダイビング雑誌でも毎度のように取り上げられている国ですね。パラオの海は上級者向けと言われていますが、初心者向けのポイントも多数あり、ダイビング未経験者がライセンスを取得することも可能です。

比較的旅費が高いというデメリットがありますが、パラオであれば親日で治安が良く日本語の通用度が高いので、海外旅行が初めての方でも安心して渡航できます。当サイト(WANDERERS)でも記事を書いていますので、気になる方はお目通しください

 

スキューバダイビングの安全性

ダイビングを行う際には必ず免責事項にサインをしますので、事故への対処や健康管理はある程度自己責任な側面があります。しかしダイビング中の事故率は0.05%程度と言われており、その他のマリンスポーツや交通事故よりも遥かに安全です。

よくサメや毒生物などを恐がる方がいますが、海洋生物が人間を襲うことは非常に稀です。危険になり得ることは確かですが、こちらから刺激しない限りは何もしてきません。※卵を守っている魚は攻撃的ですが、通常はガイドが先に発見して回避してくれますよ。

発生する事故の主な原因は、大半が体調不良や経験不足などから来るパニックによるもの、もしくは知識不足で自ら毒生物に触ってしまったというパターンですね。また、事故とは言えませんが、よくある失敗談としては中耳炎や鼻炎といった耳と鼻のトラブルです。理由は、耳抜きが上手く出来なくて痛い思いをする可能性が高いから。

水中で耳にかかる圧力は、飛行機で耳に感じる気圧を遥かに上回ります。ベテランダイバーでも風邪を引いていると耳抜きに苦戦する程ですので、元々耳や鼻にトラブルがある方は治療を終えてからダイビングを行った方が良いかもしれませんね。

上記の他、妊娠中・生理中の方でもガイドが許可を出せばダイビングは可能ですし、視力が悪い方でも度入りのマスク(水中眼鏡)をレンタルすれば問題なく潜水できます。病気も種類によっては問題にならないケースが多々ありますので、詳しくはお医者様かダイビングショップにお問い合わせください。

 

スキューバダイビングまとめ

今回は、スキューバダイビングの始め方を中心に注意点や基本情報に関するお話しでしたが、如何でしたか?水中という未知の世界を趣味仲間と共に冒険し、健康で引き締まった身体を手に入れる。聞いているだけでもワクワクしますよね!

海外旅行好きの筆者からするとダイビングは水中の観光地に行く手段であり、ハワイやバリ島のような海がメインの場所を端から端まで観光するために必須のアクティビティです。陸を観光しただけでは、観光地の回収率100%になりませんよ。水中も観光して初めて「充分見た」と言えるでしょう。

海外旅行が好きな人は水中も観光しないと勿体ないですし、その逆もまた然りかと思いますので、この記事をきっかけに是非趣味を増やしてください。

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