パラオの初心者向けダイビングスポットBEST7【未経験でも大丈夫】

常夏の島国であるパラオは、スキューバダイビングの聖地とも呼ばれており、世界中のダイバーが一生に一度は潜りたいと憧れる場所。大型の回遊魚やマンタが悠々と泳ぐパラオの海は、ユネスコの世界遺産にも登録されており、周辺海域の80%は海洋保護区に指定されている。

パラオの美しく輝くターコイズブルーの海には、有名なダイビングポイントが無数に存在しており、様々な海洋生物に出会うことが可能です。上級者向けのポイントが多いパラオですが、初心者向けのポイントもあり、ダイビング未経験者がライセンスを取得することも可能なんですよ。

 

困りネコ
・海に潜った経験なんて一度もないけどパラオに行きたい。スキューバダイビングって誰でも簡単にできるものなの?
・ライセンスを取ったばかりだけど、パラオでダイビングがしたいから初心者向けのポイントを教えて欲しい。

 

と感じている方に向けて、世界50ヵ国を旅して海に潜りまくったワンダラーが、初心者向けにパラオのダイビングスポットを7ヵ所ご紹介します。

筆者のダイビングライセンスはAOW、潜った本数は過去8年で120~130本程度であり趣味の範囲を出ません。プロダイバーの方に言えることは何もないので、予めご了承ください。

この記事を読んで、パラオの海でダイビングしちゃいましょう!

 

知りパカ
それではまずスキューバダイビングについて簡単に見ていきましょう

 

スキューバダイビングとは

知らない方の為にスキューバダイビングを簡単に説明しますね。スキューバダイビングとは、酸素ボンベやフィンを身に着けて船やビーチから飛び出し、2名以上のグループで水深40mまでの水中遊泳を30~50分ほど楽しむアクティビティです。

特殊な装備により浮力と酸素を確保できますので、泳げる泳げないは無関係です。因みに筆者はカナヅチなので全く泳げませんが、ダイビングの装備があれば水中でもへっちゃらです。また、ツアーに参加することで必要な機材は全てレンタルできますので、「道具は何も持っていない」という方でも問題ありません。

実際にスキューバダイビングを行う為にはCカードと呼ばれるライセンスが必要ですが、20~30分程度の簡単なレクチャーを受けることで、Cカードを持っていない方でも体験ダイビングに参加して実際の海に潜ることが可能です。

ライセンスの取得には平均して約3日と3~6万円が必要ですが、この3日間には海洋実習も含まれているので、2~4回ほど実際の海で楽しみながら潜れますよ。「パラオよりもダイビングに関して知りたい」という方には、こちらの記事がおすすめです

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パラオのダイビングポイント

先に申し上げた通り、パラオはダイビングで世界的に有名な場所であり、ダイビングポイントは無数に(筆者が知るだけでも40以上は)存在します。しかしいくら美しい海であっても、初心者が上級者向けの場所で潜ることは危険ですよね。頼んでもガイドが許可してくれないでしょうし。

と言うことで、ここではライセンスをまだ持っていない、もしくはライセンスを取得してから日が浅いという方の為に、初心者向けのポイントを7ヵ所ご紹介します。「ライセンスさえ取れば、素人でもこんな奇麗な場所で潜れるんだ」と感じながら読んで頂けると幸いです。

 

知りパカ
それではパラオのダイビングポイントを見ていきましょう

 

ジャーマンチャンネル

レベル初級
水深5~20m
地形なだらかな砂地
場所ロックアイランド内

ジャーマンチャネルは、ロックアイランド内にあるダイビングポイント(コロールから約45分)であり、1900年代初頭にドイツ軍が大型船の航路として作った内海と外海を繋ぐ人工水路。ダイビングは水路の端にあるスロープ状に深くなる砂地周辺で行います。

ジャーマンチャネルは、初心者向けのポイントでありながら5mにも達する大型のマンタが見れるとして人気の場所ですね。マンタが口を大きく開けて旋回しながらプランクトンを捕食する姿は必見です。

また、ジャーマンチャネルの水深20m付近の砂地にはマンタのクリーニングステーションがあり、マンタが他の小魚に身体を掃除して(寄生虫を食べて)もらう姿を見ることも可能です。

ジャーマンチャネルでは、マンタ以外にも大小様々な魚を見ることができます。ハゼの仲間を筆頭にチンアナゴやレオパードシャーク(下の写真)は海底が砂地のポイントに多く見られるので、ダイビングを行う際には注目してみてください。

 

 

ウーロンチャネル

レベル初級
水深25~30m
地形サンゴの多い砂地
場所ロックアイランド内

ウーロンチャネルは、ロックアイランド内のウーロン島の西にあるダイビングポイント(コロールから約30分)であり、100種類以上のサンゴ(特に上の写真のようなキャベツコーラル)が群生する水路。海底には巨大なジャコガイ(手を突っ込んで挟まれると抜けなくなる)がトラップのように生息する場所です。

ウーロンチャネルは、初心者でも安全にドリフトダイブが楽しめるとして人気のポイントです。ドリフトダイブでは中世(一定の深度に)浮力を保っているだけで勝手に景色が変わっていきますね。

足に装着したフィンを動かさなくても進める(流されていく)ので、体力も酸素もあまり消費せずに乗り物に乗っているような感覚と爽快感が味わえます。

ウーロンチャネルでは、群生するサンゴ以外にも大小様々な魚を見ることができます。運が良ければグレイリーフシャークやグレートハンマーヘッドシャーク(下の写真)といった、大きくて見た目は恐いけど大人しいサメに出会えますよ。

 

 

シャンデリアケーブ

レベル初級
水深5~10m
地形海中鍾乳洞
場所コロール周辺

シャンデリアケーブは、観光の拠点であるコロール周辺にあるダイビングポイント(街の中心から約5分)であり、世界的にも珍しい鍾乳洞がある海中洞窟でダイビングが可能な場所。海中洞窟は奥行50mと比較的長く、中間にエアドームと呼ばれる水面から顔を出せる場所が4ヵ所あります。

シャンデリアケーブは、鍾乳石が作り出す神秘的な光景が人気の海中洞窟(ケーブポイント)です。垂れ下がる鍾乳石に海中ライトの光を当てると、表面の水滴がキラキラとシャンデリアのように輝きます。海中洞窟に大型の魚は入ってきませんが、数種類の小魚を筆頭に小さなエビやカニを見ることができますよ。

ダイビングは水深5~10mの場所にある洞窟の入口から、頭上に注意しつつ奥に進んでいくことになります。洞窟内は非常に暗いため海中ライトがないと先に進めませんが、深度が浅く潮の流れも殆どないため初心者向きのポイントと言えますね。

夜間は出入り口の光が目視できないため方向感覚を失い易く、ダイビングの難易度が上がるので留意してください。

 

 

ジェイクシープレーン

レベル初級
水深12m
地形ワイドオープン
場所コロール周辺

ジェイクシープレーンは、観光の拠点であるコロール周辺にあるダイビングポイント(街の中心から約15~20分)であり、3人乗りの元日本海軍水上偵察飛行機(アイチ製E13Aゼロ式水上飛行機/全長約11.3m、幅約14.5m)が見られるレック(沈船)ポイントです。

パラオは日本軍とアメリカ軍が激戦を繰り広げた場所なので、日本のタンカー、貨物船、航空機などが沈んでいる場所が多いんですよね。そんなパラオでも特に有名なのが、沈没した巨大艦船である石廊(いろう)とジェイクシープレーン。

しかし石廊(いろう)は深度25~35mに沈んでいるので、脱初心者~中級者向けのダイビングポイント。今回は深度が浅く、初心者向きのジェイクシープレーンを選んでいます。

ジェイクシープレーンは沈船の中でも保存状態が良いことで人気です。内部には無線や弾薬が残されており、コックピット内の計器類も確認することが可能。また、水上からの発着を行うために足にはフロートが付いていますね。脆くなっているので壊さないように気を付けてください。

 

 

デクスターズウォール

レベル初級
水深10~15m
地形ワイドオープン
場所ブルーコーナー周辺

デクスターズウォールは、ロックアイランド内にあるダイビングポイント(コロールから約45分)であり、周囲をブルーコーナーやブルーホールといった世界的に有名なダイビングスポットに囲まれながらも、深度が浅く潮の流れも穏やかであり初心者向けのポイント。

デクスターズウォールにはなだらかなサンゴ礁が広がっており、沢山のウミガメに出会えるポイントとして人気の場所。運が良ければ1ダイブで10匹以上のウミガメ(アオウミガメやタイマイ)が見られます。また、日によってはグレイリーフシャークやナポレオンフィッシュもやってきます。

更にデクスターズウォールの一角には、新月の前になると繁殖のために数千を超える数のオキフエダイ(下の写真)が集まる場所があります。ガイドに話を聞いた限りでは「ほぼ毎月見られます」とのことなので、狙って行けばオキフエダイが織りなす幻想的な黄色い絨毯が見られるかもしれませんよ。

 

 

ブルーホール

レベル初級
水深26m
地形海中洞窟
場所ブルーコーナー周辺

ブルーホールは、ロックアイランド内にあるダイビングポイント(コロールから約45分)であり、パラオで最も有名なダイビングスポットであるブルーコーナーの隣にあるポイント。ダイナミックな地形が見せる神秘的な光景が人気の海中洞窟(ケーブポイント)です。

水深1~3mのところにあるサンゴ礁に開いた4つの縦穴が奥で繋がっており、広いドーム状の空間を形成している場所。海底付近まで降りていき上を見上げると、天井にある4つの縦穴から太陽光が差し込み幻想的な光のカーテンを見ることができます。

洞窟内に大型の海洋生物はいませんが、ハナゴイやハナダイといった鮮やかな小魚には出会えます。海中ライトを持って行くと薄暗い洞窟内でもよく見えますよ。

内部には上から光が差し込んでいるため洞窟にしては比較的明るく、また特殊な地形であることから潮の流れを気にする必要もない。深度が26mとライセンス取り立ての方にはやや深く感じるかもしれませんが、潜行するだけなので初心者向けのポイントと言えるでしょう。

OWのライセンスは水深18mまでの海中遊泳となっていますが、あくまで目安であり18mという数字を気にする人は殆どいません。ガイドが問題ないと判断すれば30mを超えて潜ることも可能です。

 

 

その他のダイビングポイント

パラオにはここまでにご紹介した7ヵ所以外にも、ゲロンインサイドのような波が穏やかで初心者向きのポイントはありますが、どのポイントも見所はサンゴ礁や鮮やかな小魚達です。

しかし筆者はマクロ生物にあまり詳しくないので、お好きな方は現地でガイドに質問してください。パラオのダイビングショップには、日本人スタッフが常駐している場合が多いので、英語だとよく分からない魚の名前や生態を日本語で教えてもらえますよ。

また、ダイビング雑誌でも頻繁に取り上げられるような名所(ブルーコーナーやニュードロップオフ)は、中級者向けのポイントですので今回は割愛しました。

どうしても潜りたい方はAOWのライセンスを取得し、50本程度を目安に経験を積まれると良いかと思いますよ。恐らくガイドに断られる心配もなくなりますし、何より安全に楽しめるので。

 

知りパカ
それではパラオのダイビングシーズンなどを見ていきましょう

パラオのダイビングシーズン

常夏の島国パラオの気温は年間通して25~30度前後であり、水温も26~28度前後と高目。ダイビングスーツは3~5mmの薄い物で良いかと思いますが、水温はもちろん深度により異なります。ダイビングに慣れていない方は、専用のインナーを一枚購入しておくと体温の調節に役立ちますよ。

季節は雨の多い雨期(5~10月)と少ない乾季(11~4月)に分かれており、ダイビングシーズンは雨の少ない乾季。しかし乾季(特に年末年始)は水上も水中も旅行客で込み合いますので、敢えて時期をずらして雨期にダイビングを行う方もいます。

雨季にダイビングを行う場合は、航空券代が安かったり人が少なかったりとメリットも多いのですが、当然の如く雨量が増えます。パラオの雨はスコールなので1日中降ることは多くありませんが、雨の間は水中が暗くなるので感動が半減しますね。

更に雨期の中でも7~10月には台風が来ることがあり、潜れないどころか船すら出せないなんて日もあります。また、一度台風が来るとしばらくの間は水中の透明度が下がるので、台風通過後も残念なことになりかねません。やはりパラオに行くのであれば乾季(特に海の透明度が上がる2月初旬~4月下旬)がおすすめです。

 

紫外線に関して

パラオの紫外線は非常に強力(日本の6~7倍)であり、日焼け止めなしで遊んでいると肌が真っ赤に炎症を起こす危険性がある。しかしパラオ政府は自国周辺の海域の80%を「海洋保護区」に指定しており、サンゴ礁に有害な成分を含む日焼け止め製品の販売及び持ち込みを禁止しています。

念の為にサンゴ礁に有害と認定された成分を列挙しておくと

オキシベンゾン / オクチノキサート / オクトクリレン / エンザカメン / トリクロサン / メチルパラベン / エチルパラベン / ブチルパラベン / ベンジルパラベン / フェノキシエタノール

この情報は在パラオ日本国大使館のウェブページにも記載があり、無視できるものではありません。しかし日本で手に入る日焼け止め製品の大半には、有害成分に認定されたフェノキシエタノールが含まれています。

筆者も記事を書くにあたり色々な日焼け止めの成分を確認しましたが、パラオに持って行くことが可能且つ強力なもの(SPF50+ PA++++)は欲張りサンスクリーンαしか発見できませんでした。

もちろんご自分で探されても良いかと思いますが、面倒であれば上のリンク(青文字の部分)から製品詳細に進むとアマゾン・楽天・ヤフーショッピングよりも安く買えますよ。

 

まとめ

今回はスキューバダイビング初心者の方でも楽しめる、パラオのダイビングポイントを7ヵ所ほどご紹介しましたが、如何でしたか?潜ってみたいと感じていただけましたか?

どのポイントも波が穏やかなので、ライセンスを取ったばかりの初心者でもチャレンジし易いかと思います。本番ではガイドがしっかりと実力を見極めてから各ポイントに連れて行ってくれるので、「行ってみたけでど駄目だった」という事態にはならない筈ですよ。

また「外洋で泳いだりボートからダイブするのも怖い」という場合には、マリンレイクという水深1~7mの海水湖で潜ることをおすすめします。マリンレイクは観光の拠点であるコロール周辺にあり、非常に透明度が高い湖ですよ。

最後になりますが「パラオが楽しそうだから観光地の情報も知りたい」と言う方には、こちらの記事がおすすめです

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