ロックアイランドで人気の観光地を網羅【パラオ旅行の目玉】

ロックアイランドはパラオ共和国のほぼ中央、コロール島とペリリュー島の間に位置する200~300の島々で構成される島群であり、2012年に「ロックアイランド群と南ラグーン」という名称でユネスコの世界複合遺産に登録された場所。

世界複合遺産とは、文化的遺産価値と自然的遺産価値の両方が同時に認められている世界でも数の少ない世界遺産のことですね。この後ご紹介するジェリーフィッシュレイクやミルキーウェイといった、パラオの観光名所の多くはこのロックアイランド内に点在しています。

 

困りネコ
・パラオ旅行が決まったからロックアイランドの写真が見たい。
・ロックアイランドの観光地とか行くときの注意点が知りたい。

 

と感じている方に向けて、世界50ヵ国を旅して英語がペラペラになったワンダラーが、世界有数の美しい海に囲まれたロックアイランドの観光地を一挙にご紹介します。

この記事を読んで、次の旅行先をバシッとパラオに決めちゃってください!

 

知りパカ
まずはロックアイランドの観光案内から見ていきましょう。

 

ロックアイランドの観光案内

日本からパラオにはグアム、台北(台湾)、ソウル(韓国)のどこかで飛行機を乗り継いで向かうのが一般的です。そしてパラオの空港からダウンタウンのあるコロールまでは約9km(車で約15分)の距離であり、ホテルかツアーの送迎サービス、もしくはレンタカーで市内まで向かいます。

ロックアイランドの範囲にはコロールも含まれていますが、人気の観光地はコロールから更に南にあるエリア。定期船で行ける場所もありますが、観光目的であれば現地オプショナルツアーに参加するのが一般的です。旅行慣れしていない方は、予め気になる場所のツアーを申し込んでおくといいかもしれませんね。

また、6歳以上の方がロックアイランドに立ち入る(オプショナルツアーやダイビングツアーに参加する)には、コロール州政府が発行する許可証(10日間有効)が必要ですので、ツアー会社を通して購入し忘れずに携帯しましょう。

尚、許可証には以下の2種類がありますのでご注意ください

  • ロックアイランド許可証(50USドル):ロックアイランドにのみ立ち入ることが可能。
  • ジェリーフィッシュレイク許可証(100USドル):ロックアイランドとジェリーフィッシュレイクの両方に立ち入ることが可能。

 

知りパカ
それではロックアイランドの観光地紹介に移ります。

 

ジェリーフィッシュレイク(ロックアイランドの観光地)

ジェリーフィッシュレイク(上の写真)は約12,000年前に形成された塩湖であり、世界遺産であるロックアイランド内のマカラカル島(コロール島から船で約30~40分の場所)にある、数えることが不可能なほど無数のタコクラゲが生息する場所。

一時期はクラゲの減少によりツアーが中止されていましたが、2018年後半からジェリーフィッシュレイクでのシュノーケリングツアーが再開しており、ジェリーフィッシュレイク許可証(100USドル)を購入した観光客は大小さまざまなタコクラゲ達と泳ぐことが可能。防水対応のカメラを持参すればクラゲと一緒に写真を撮ることもできますよ。

 

ジェリーフィッシュレイクには、ゴールデンジェリーフィッシュ(黄色)とムーンジェリーフィッシュ(水色)の2種類のタコクラゲが生息しており、彼等は湖にいるプランクトンと藻を捕食して光合成で成長します。

どちらのタコクラゲもほぼ無毒であり、刺されても何も感じないので上の写真のように素手で触ることが可能ですが、非常にデリケートな生き物なので傷付けないように注意しながら触りましょう。また、足に付けたフィンがぶつかっただけでも簡単に壊れてしまうので、クラゲに囲まれた状態では足を使わずに手のみで泳ぐ必要があります。

※ライフジャケットを着用するので、泳ぎに自信がない方でも手だけで安全に遊泳できます。

 

ジェリーフィッシュレイクの水深15m以下には無酸素層と呼ばれる層があり、ここには硫化水素が充満しているので人体に有害です。素潜りが得意な方でも湖底を目指してはいけません。また、クラゲへの影響を考慮して「スキューバダイビング」と「湖に入る30分前からの日焼け止めの使用」が禁止されています。

ジェリーフィッシュレイクには着替える場所がありません。予め水着を着用の上、ビーチタオルやラッシュガードなどを持参しましょう。また、湖まで10分ほど舗装されていない道を歩くことになりますので、サンダルはかかとのあるものを選ぶと良いでしょう。

 

ミルキーウェイ(ロックアイランドの観光地)

ミルキーウェイ(上の写真)は、世界遺産であるロックアイランド内のマカラカル島(コロール島から船で約30~40分の場所)にあるターコイズブルーの海。

ミルキーウェイの独特な色は、潮の流れでマカラカル島の入り江に体積・沈殿した乳白色の泥によるもの。そして沈殿している泥は、ロックアイランドの島々を構成する石灰岩や、プランクトンに分解されたサンゴが発酵し白くなったものですね。

沈殿した乳白色の泥には美容(美白・美肌・しわ予防・アンチエイジング)効果があることで有名であり、天然ミネラル成分や美白・保湿成分がたっぷりと含まれていることから天然の泥パックとも呼ばれ、女性から絶大な人気を誇っています。

 

ミルキーウェイに到着したら、ツアーガイドが海に潜って海底の泥を船上まで持ってきてくれます。十分な量の泥を集めるためにガイドは船と海底を何往復かしますので、この間に荷物をまとめておき、泥で汚れないようにしておきましょう。

準備が整ったら全身に泥を塗って泥パックタイムですね。全身真っ白になるまで贅沢に泥を使って遊ぶのですが、目に入ると痛いので顔と頭は最後にパックすると良いかと思います。

また、泥を落とすために最後に海へ飛び込む必要があるのですが、ミルキーウェイの水深は3~4mもあり、水中では視界が非常に悪いので注意してください。泳ぎに自信がない方はライフジャケットを借りましょう。

 

パラオにはミルキーウェイの泥を使った美容製品(お土産)や贅沢なスパなんかもあります。ミルキーウェイの泥には日焼けでダメージを受けた肌の炎症を鎮めてくれる効果もあるので、旅行中や帰国後に積極的に使用すると良いかもしれませんよ。

パラオ旅行の前に「ミルキーウェイの泥からできた美容製品を試してみたい」という方は、こちらのサイトからも購入できますよ  透き通る二の腕にはパラネージュ

 

注意点①:ミルキーウェイには着替える場所がありません。予め水着を着用の上、日焼け止め、ビーチタオル、ラッシュガードなどを持参しましょう。

注意点②:ミルキーウェイもロックアイランド内にある観光地のため、例に漏れずコロール州政府が発行する許可証が必要です。また、ルキーウェイの泥は持ち出しが禁止されている点にも留意してください。

 

ドルフィンズ・パシフィック(ロックアイランドの観光地)

ドルフィンズ・パシフィック(上の写真)は、コロール島の南にあるマラカル島の桟橋からボートで約5分の場所に位置するイルカの総合研究施設であり、2000年にオープンしたイルカと触れ合える観光地です。

パラオ政府から認可を得た非営利企業(NPC)によって運営されるドルフィンズ・パシフィックは、「パラオ観光業復興」「教育環境」「誰もが楽しめる施設」という3つの基本理念を掲げている場所。この施設では、ロックアイランドで暮らすイルカ達にジャンプの指示を出したり、イルカと一緒に記念撮影を行うことが可能ですよ。

 

初めてドルフィンズ・パシフィックに行かれる方は、クロース・エンカウンターと呼ばれるプログラムに参加する必要があります。クロース・エンカウンターでは、日本人のスタッフから日本語でイルカ達の説明を受けてからイルカに触ります。イルカへの理解を深めてもらうのが趣旨のプログラムですね。

クロース・エンカウンターに参加した人は、別のプログラムへの参加が許可されます。別料金ではありますが、シュノーケリングやスキューバダイビングでイルカ達と一緒に泳いだり、イルカトレーナーの仕事を体験したりできますよ。

ドルフィンズ・パシフィックでは多種多様なプログラムが用意されていますので、詳しく知りたい方はこちらの企業ページ(日本語)をご確認ください。

 

注意点①:ドルフィンズ・パシフィックでは全てのプログラムにおいてイルカの体調が優先されるため、イルカの体調次第でプログラムが中止・変更になったり、参加人数に制限がかかる可能性があります。

注意点②:施設内にはシャワーや着替えのスペースがありません。トイレで着替えることは可能ですが、前もって水着を着用しておくとスムーズですね。※ビーチタオルも持参です。

注意点③:イルカと触れ合う場所に屋根はなく、直射日光に当たることになります。日焼け止めを重ね塗りした上でラッシュガードや帽子を着用し、肌を紫外線から守りましょう。

 

紫外線に関する注意点

パラオの紫外線は非常に強力(日本の6~7倍)ですが、パラオ政府は自国周辺の海域の80%を「海洋保護区」に指定しており、サンゴ礁に有害な成分を含む日焼け止め製品の販売及び持ち込みを禁止しています。そしてサンゴ礁に有害と認定された成分とは

オキシベンゾン / オクチノキサート / オクトクリレン / エンザカメン / トリクロサン / メチルパラベン / エチルパラベン / ブチルパラベン / ベンジルパラベン / フェノキシエタノール

この情報は在パラオ日本国大使館のウェブページにも記載があり、無視できるものではありません。しかし日本で手に入る日焼け止め製品の大半には、有害成分に認定されたフェノキシエタノールが含まれています。

筆者も記事を書くにあたり色々な日焼け止めの成分を確認しましたが、パラオに持って行くことが可能且つ強力なもの(SPF50+ PA++++)は欲張りサンスクリーンαしか発見できませんでした。

因みに上のリンク(青文字の部分)から製品詳細に進むとアマゾン・楽天・ヤフーショッピングよりも安く買えますよ。

 

ロングビーチ(ロックアイランドの観光地)

ロングビーチ(上の写真)は、世界遺産であるロックアイランド内のオモカン島(コロール島から船で約40分・マカラカル島から船で約20分の場所)にある、干潮時にのみ姿を現す約800mの細長く美しい砂浜です。

ロングビーチはオモカン島と反対側にある島(通称:おじさんアイランド)を繋でおり、写真からも分かるように両サイドが海です。また、1日に1時間しか見ることの出来ないロングビーチは幻の砂浜とも呼ばれており、日本の大手水着メーカーがCF(コマーシャルフィルム)を撮影した場所でもあります。

ロングビーチもロックアイランド内にある観光地のため、例に漏れずコロール州政府が発行する許可証が必要です。また、直射日光の当たる場所を歩き回ることになりますので、日焼け対策はしっかり行いましょう。

 

干潮の時間は毎日少しずつ変わるため、ロングビーチが現れる時間も日々変化します。日によっては出現しないこともあるのですが、砂浜の上を多少の水が覆っていても絶景であることには変わりないので安心してください。

通常はロックアイランドを巡るツアーに組み込まれているので、先にご紹介したジェリーフィッシュレイクやミルキーウェイとまとめて観光するのが一般的ですね。基本的には同行しているツアーガイドが潮の満ち引きを確認して、最良のタイミングで訪問できるように動いてくれますよ。

また、ロングビーチのあるオモカン島は無人島ですが、トイレや雨を避けられる小屋など最低限の設備は整っています。

 

パラオ最北端にあるカヤンゲル島にも干潮時にしか出現しないロングビーチがあります。カヤンゲル島のロングビーチは、オモカン島のビーチに比べて砂浜が出現している時間も歩ける距離も長く、観光客が全くいない手つかずの自然が残された静かで美しい場所です。

カヤンゲル島のロングビーチは、コロール島から船で2時間以上もかかる上に、参加できるツアーの数が限られており料金も高目の設定です。しかし筆者としてはおすすめの場所なので、時間とお金に余裕がある場合には是非足を運んでみてください。

 

カープ島(ロックアイランドの観光地)

カープ島(上の写真)は、コロール島から船で約1時間の場所にあるロックアイランド内の小さな島(約1.2㎢)。島内には日本人夫婦が経営するホテルや温水シャワーと水洗トイレがあるので、ホテルの宿泊者でなくてもツアーの休憩で立ち寄ることのある島ですね。バーベキューのランチを食べてから島を散策するのが定番です。

島自体が美しいので散策しているだけでも楽しいのですが、ホテルから20~30分ほどマングローブ蟹のいる森を歩いて行くと、最奥にストーンマネーと呼ばれる大きな石のお金が横たわっています。中々お目にかかれるものではないので、機会があれば是非見ておいてください。

※ストーンマネーとは、主にミクロネシアのヤップ島(パラオ諸島の遥か北にある島)で使用されていた石のお金(石貨)であり、大きなものでは直径3m(重さ5トン)にも達します。そして原料になっている石材の採掘場所がパラオのロックアイランドです。

 

カープ島の周囲には上の写真のような遠浅で美しい海が広がっており、泳ぎに自身がない方でも安心して遊ぶことが可能。浅いながらも小魚は沢山いますので、シュノーケリング用のマスクを着けて水中を覗いてみると楽しいですよ。

カープ島では10USドル程度でカヤックをレンタルすることもでき、水面からでも熱帯魚の群れや比較的大きな魚が観察できます。但しカヤックには注意点があり

島をカヤックで1周しようと考えた場合、成人男性が本気でパドルを漕いでも1.5時間はかかります。日焼け止め程度ではどうにもならないので、必ず羽織るものと帽子を持ってから海に出ましょう。また、島の周囲にはいくつかの無人島があり、行こうと思えばどの島にもカヤックで向かえますが、あまりカープ島から離れ過ぎないようにだけは気を付けてください。離岸流に捕まると島から離されてしまいますし、パラオで遭難は死活問題です。

 

カープ島はロックアイランドで唯一ホテルがある島。その理由は周囲(船で10分程度の場所)にブルーコーナー、ブルーホール、ジャーマンチャネル、ビッグドロップオフといった有名なダイビングスポットがあるから。

中でもブルーコーナーは、魚類の数・種類・遭遇率といった様々な点で優れているとされており、ここではギンガメアジやバラクーダの大群、絶滅危惧種のメガネモチノウオや様々な種類のサメに出会うことが可能。世界中ダイバーが憧れているダイビングスポットですね。

カープ島のホテル(カープ・アイランド・リゾート)には、ダイビングショップ(パラオダイビングセンター)が併設されており、その場でダイビングの申し込みが可能です。因みにライセンス取得コースもありますので、ダイビング経験がまだ一度もない方でも世界トップクラスの海に潜れますよ。

 

一般的な観光地よりも「パラオでのダイビングに興味がある」という方には、こちらの記事がおすすめです

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ペリリュー島(ロックアイランドの観光地)

ペリリュー島(上の写真)は、パラオ諸島の南(ロックアイランドの最南端)に位置する森林に覆われた比較的小さな島(南北約9km、東西約3km)ですが、第二次世界大戦において日本軍とアメリカ軍が激戦を繰り広げた場所として有名な島です。

島を守る日本軍約10,500人に対して、攻め込むアメリカ軍は約48,740人と兵力差は圧倒的でしたが、日本軍は島を要塞化することで約2ヵ月半(1944年9月15日~同年11月27日)に亘り勇敢に戦いました。この為、島内には戦争の痕跡や遺物が多く残されています。

コロール島からはツアーか定期船で向かうことができ、海の状況にもよりますが凡そ1~2時間で到着します。島を訪問するツアーは殆どが日帰りで組まれており、約4時間ほど車で島を移動しながら戦時中に使用されていた戦車や大砲を見て周ります。

 

ペリリュー島では第二次世界大戦で使用されていた診療所や通信基地局などの廃墟も見学できます。例えば上の写真は当時の日本軍が海軍航空隊司令部として利用していた建物ですが、アメリカ軍が空から爆弾を投下した影響で天井が吹き飛んでいますね。

戦争当時、ペリリュー島には約1,060名の民間人が暮らしていましたが、戦闘による島民の死傷者は出なかったとされています。理由は「一緒に戦わせて欲しい」という島民の申し出を拒絶してまで日本軍が彼らを別の島に避難させていたから。

結果としてペリリュー島の戦いは日本軍の敗北で幕を引き、パラオはアメリカに統治されることになりますが、ペリリュー島に戻った島民は日本兵の遺体を丁重に葬り、その後も定期的に墓地の清掃を行ってくれているとのことです。

 

ペリリュー島の南端には、日本の厚生労働省によって1985年に造られたペリリュー平和記念公園(上の写真)があり、日本語で「さきの大戦において西太平洋の諸島及び海域で戦没した人々をしのび平和への思いをこめてこの碑を建立する」と書かれています。

また、公園の端に戦没者を悼んで建てられた慰霊碑の下には、「戦死者の魂が日本に帰れますように」と願いを込めて、日本の方角を指す矢印を刻んだ石が埋め込まれているんですよ。

ペリリュー平和記念公園は、2015年に天皇皇后両陛下も戦没者を慰霊する目的で訪れた場所。ペリリュー島を訪問した際は、是非この場所にも足を運んでみてください。

 

ロックアイランドの観光地まとめ

今回はロックアイランドにある観光地をご紹介しましたが、如何でしたか?島と海で構成されたロックアイランドですが、どの場所にも特徴があって中々面白いですよね。

筆者は世界中の島々に足を運んでいますが、魚の種類と多さで言えばパラオには光るものを感じます。島と言えばハワイやグアムを連想する方が大半かと思いますが、是非パラオにも目を向けてみてください。

「パラオに興味が湧いたから治安や観光シーズンが知りたい」という方には、こちらの記事がおすすめです

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