英会話の習得方法は色々ありますが、一番楽しいのは間違いなく海外に行くということかと思います。しかし海外に留学や移住をするには時間もお金も必要であり、誰でも簡単にできることではありません。
そこで海外旅行という選択肢が生まれる訳ですが、頭に浮かぶのはカナダ、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどの日本から遠い国々。旅行と言えど、行くにはやはり時間とお金が必要です。
と感じている方に向けて、世界50ヵ国を旅してTOEIC955点になった筆者が、日本から近い英語学習に最適な国(都市)を5ヵ所ご紹介します。
この記事を読むと、海外旅行を通した英語学習が現実的になります。
英語圏・公用語・母国語の意味
英語は世界で最も使われている言語であり、世界にある80以上の国々で話されています。そして英語が公用語、または母国語である国や地域をまとめて「英語圏」と呼びます。
ウィキペディアによると、英語圏とは以下のことを指します
公用語や国語に英語が定められている、もしくはそこに住む人々の主に話す言語が英語である国・地域の総称。
(引用元:Wikipedia)
しかし、イギリスの認定団体(ALAP)が管理するTEFL(外国語として英語を教える教授法)によると、英語を第一言語(母国語)とする国は世界にたった7ヵ国しかありません。
英語が母国語の国々とは、オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ・カナダ・イギリス・アイルランド・南アフリカのこと。これらの国々は日本から遠く、旅行と言えど行くには時間とお金が必要です。
しかし、英語を公用語や順公用語に定めている国や地域であれば、日本から近く簡単に旅行ができる場所にもあります。公用語とは、公の場において用いることを公式に規定した言語のことを指します。
シンガポール
シンガポールには公用語がいくつかあり、日常的に英語・中国語・マレー語・タミル語が話されています。しかし、学校やビジネスの場で使われるのは主に英語であり、空港や観光地でなくても基本的には英語が通じます。
事実、シンガポールは英語能力指数ランキング(2021年度)において、世界112ヵ国中4位(日本は78位)という好成績を残しています。筆者も何度か足を運んでいますが、英語が通じないのはローカルなレストランやチャイナタウンにある骨董品店くらいでした。
注意点:シングリッシュと呼ばれる訛りの強い英語を話す方が一定数います。アクセントの位置や発音が日本人が習う英語とは異なるので、耳が慣れるまでは苦戦するかもしれません。
シンガポールの旅行情報
シンガポールの観光シーズンは、比較的雨の少ない2~10月中旬。日本からは直行便が就航しており、片道約6.5~7.5時間で到着します。
夜行便も飛んでいるので、フライト時間を上手く調整すれば3連休でも旅行が可能。航空券代はピンキリですが、格安航空券なら5万円前後で販売されていることも多々あります。これなら忙しい方でも年に数回は渡航できそうですよね。
シンガポール旅行の良い点・悪い点
メリット
- 英語が公用語で通用度が高い
- 日本よりも治安が良く安全
- 観光地同士が近くて回り易い
デメリット
- 英語に強い訛りがある
- 独特な法律に注意が必要
- アジアにしては物価が高い
マレーシア(クアラルンプール)
マレーシアの公用語はマレー語ですが、英語も準公用語として定められています。1967年までマレーシアの公用語は英語であった背景から、国民の大半は流暢な英語を話すことが可能。
事実、マレーシアは英語能力指数ランキング(2021年度)において、世界112ヵ国中28位(日本は78位)という好成績を残しています。筆者も何度か足を運んでいますが、英語で困ったことはないですし、知人のマレーシア人も流暢な英語を話します。
注意点:話す相手によっては、英語に中華系特有の訛りがあります。個人的には、マレーシアを南下するほど訛りが弱くなるように感じました。クアラルンプールから日帰り旅行をする場合、北部のペナン島よりは南部のマラッカがおすすめです。
クアラルンプールの旅行情報
クアラルンプールの観光シーズンは比較的雨の少ない3~9月初旬。日本からは直行便が就航しており、片道約6~7.5時間で到着します。
夜行便も飛んでいるので、フライト時間を上手く調整すれば3連休でも旅行が可能。航空券代はピンキリですが、格安航空券なら5万円前後で販売されていることも多々あります。これなら忙しい方でも年に数回は渡航できそうですよね。
クアラルンプール旅行の良い点・悪い点
メリット
- 英語が公用語で通用度が高い
- アジアの中では治安が良い方
- 観光地同士が近くて回り易い
デメリット
- 英語に多少の訛りがある
- 有名な観光地の数が少ない
- アジアにしては物価が高い
中国特別行政区(香港)
香港には公用語が2つあり、日常的に英語と中国語が話されています。現地人同士の会話では中国語を利用する方が多いですが、英語で話しかけても応対してくれますし、レストランや看板の表記にも英語の記載がある場合が多いです。
英語能力指数ランキング(2021年度)において香港は、世界112ヵ国中32位(日本は78位)という好成績を残しています。筆者も何度か足を運んでいますが、都心部だけでなく田舎の方でもある程度英語が通じます。
注意点:人によっては美しい英語を話しますが、大多数の香港人が話す英語には中華系特有の訛りがあります。耳が慣れるまでは、訛りの少ない人を選んで会話してみると良いかもしれません。
香港の旅行情報
香港の観光シーズンは比較的雨の少ない10~3月。日本からは直行便が就航しており、片道約4~5.5時間で到着します。
観光地がコンパクトにまとまっており、日本から近いので3連休でも旅行が可能。航空券代はピンキリですが、格安航空券なら3.5万円前後で販売されていることも多々あります。これなら忙しい方でも年に数回は渡航できそうですよね。
香港旅行の良い点・悪い点
メリット
- 英語が公用語で通用度が高い
- 必要なときは漢字を頼れる
- 観光地同士が近くて回り易い
デメリット
- 英語に独特な訛りがある
- 聞こえてくるのは中国語
- 人が多く道が渋滞し易い
フィリピン(セブ島)
フィリピンには公用語が2つあり、日常的に英語とフィリピン語が話されています。どちらの言語もよく利用されており、耳を澄ましてみると、フィリピン語での会話中に英単語が混ざって聞こえてきます。
日本語にカタカナ英語が溶け込んでいるように、フィリピンでも英語が現地の言葉に溶け込んでいる訳ですね。英語能力指数ランキング(2021年度)でもフィリピンは世界112ヵ国中18位(日本は78位)という好成績を残しています。
注意点:英語に関する注意点は特にありません。フィリピン人の話す英語は非常にきれいであり、多くの日本人が留学先に選ぶ場所でもあります。筆者も何度か足を運んでいますが、英語が話せない人は殆ど見かけませんでした。
セブ島の旅行情報
セブ島の観光シーズンは比較的雨の少ない12~5月。日本からは直行便が就航しており、片道約4.5~5.5時間で到着します。
セブ島には観光地が多いのですが、市内と周辺の小島だけであれば3連休でも旅行が可能。航空券代はピンキリですが、格安航空券なら4.5万円前後で販売されていることも多々あります。これなら忙しい方でも年に数回は渡航できそうですよね。
セブ旅行の良い点・悪い点
メリット
- 英語が公用語で通用度が高い
- 英語の訛りが少なく勉強向き
- 物価が非常に安く海がきれい
デメリット
- 夜間の治安が懸念される
- ぼったくりは日常茶飯事
- 3連休では遠出が難しい
マリアナ諸島(グアム・サイパン)
マリアナ諸島のグアムやサイパンには公用語が2つあり、日常的に英語とチャモロ語が話されています。一応、先住民が口にするチャモロ語が第一言語(母国語)ということになってはいますが、公共の場では英語を使う人の方が多いです。
マリアナ諸島はアメリカ領であり、英語がメインで使用されている場所なので、そこに住む人達は英語ネイティブと呼んでも差し支えないでしょう。筆者もそれぞれの島に足を運んでいますが、チャモロ語しか話せないという人は見たことがありません。
注意点:英語での会話中でもチャモロ語の単語が飛び出してくる。もしくは、文法が多少不自然になっていることがしばしばあります。観光業に勤めている人であれば奇麗な英語を話す人が多いので、安心して会話できるかと思います。
グアム・サイパンの旅行情報
グアムとサイパンの観光シーズンは比較的雨の少ない12~5月初旬。日本からはそれぞれの島に直行便が就航しており、片道約3.5~4時間で到着します。
グアムとサイパンは日本から近いだけでなく、日本の免許証で車を運転して効率よく観光できるので3連休でも旅行が可能。航空券代はピンキリですが、格安航空券なら3.5万円前後で販売されていることも多々あります。これなら忙しい方でも年に数回は渡航できそうですよね。
グアム・サイパン旅行の良い点・悪い点
メリット
- 英語が公用語で通用度が高い
- 英語の訛りが少なく勉強向き
- 日本の免許証で車を運転できる
デメリット
- 日本語を使う機会が多い
- 一般人でも銃を購入可能
- 独特な法律に注意が必要
まとめ
今回は、英語学習に向いている英語圏の国(都市)を5ヵ所ご紹介しましたが、如何でしたでしょうか。どの場所も日本から近く簡単に行けるので、英語の勉強をしながら高頻度で足を運ぶことができますよね。
筆者が考えるに、海外旅行を通して英語を学ぶ利点は3つあります
- リアルな場面で緊張感をもって英語が使える
- 外国人の友達を作り、帰国後の英語学習を円滑にする
- 勉強を楽しみながら長く続けることができる
とは言え「いきなり海外で英語を話すのはハードルが高い」と感じる方も多いと思います。そういった場合は、オンライン英会話から始めると自信がつきますよ。海外旅行に向けて、口と耳を英語に慣らしておくということです。
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